Sotono.dev


極彩色のの街で 独り無彩色な僕は 色澱めく世界で  独り灰色の夢を見てさ 街征く人々は どれも同じような色をして まあ、それは僕も対して変わっちゃいないけど

「気持ち悪いなあ。」

理想を名乗る現実が、ぐちゃぐちゃに色を混ぜて 極彩色になるはずが澱んだ色に変わるよ どうしようもない現実を、ぐちゃぐちゃに塗りつぶしたって ベトベトした色の化物に食べられて、オシマイ。

他人と違う色に気づいたのは 何時のことだったか あまりにみんなが 同じような色をしていたせいか 他人は、他人と違う色に なることを恐れていて 心地いいからって 自分を染め上げてしまうらしい

「わからないのさ、何がそんなに怖いのか」 その意味を、後に知る。

理想を名乗る現実は、みんな好きな色を求めて それに染まることをひとつの美学としていた どうしようもない現実を、ぐちゃぐちゃに塗りつぶしたって 誰かの都合で違う色に染められてしまうよ

「気持ち悪くて吐き出したものが 僕の色なんだとずっと思っていた。」

いつか見た夢も、ぐちゃぐちゃに色が混じって 「不可能だ」と簡単にバッテンを大きく描く いつか、いつだっけ。何もかもが嫌になって 色を投げ捨てた、無色透明に染まるよ

「誰かと同じ色に染まることが怖くて怖くて仕方ないんだ しまった!しまった!しまった!しまった! しまった!しまった!しまった!しまった! 何色にも染まれないまま、ねえ。 大人になってしまったんだけどさ!」

色眼鏡ごしの世界で、過ごしていくのに疲れて 外してみたら、違う色が目の前に広がる

「どんな色でも、僕の色なんだ。」

理想を名乗る現実を、塗りつぶした気がしたんだ なんだ、まだ描けるじゃんか。さあ何を描いていこうか? どうしようもない現実は、どうしようもできないから まあそんなことは置いといて、証明を刻んで行こうか

色々に縛られた世界は、僕という色を知らない たったひとつの色で 何を描いていこうか?